初出撃がハロウィン
始めた時期がたまたまハロウィンだったということで、僕の人生初の出撃は、ハロウィンだった。
ツイッターやネットで
「ハロウィン ナンパ」で調べると
“ハロウィンはほぼ100%オープンできるからナンパ界隈にとってボーナスタイム!”
“即も余裕!”
“ナンパ師なら絶対出撃すべき!”
など、ハロウィン神!みたいな内容が見つかる。
こう言った内容を信じた僕は、
「よっしゃ!ラッキー!ナンパ始めて1日目で童貞卒業じゃん!」
と思っていた。
その後に地獄を見ることも知らずに
そしてハロウィン当日。
「一緒にナンパしにハロウィン行こうぜ!」と言える友達がいるわけもなく、一人で渋谷へ。
根が陰キャであるため、仮装する勇気もなく普段着で。
渋谷に着くと、すごい人だかり。
「こんだけあれば余裕だな!んじゃやるか!」
と思っていると可愛い雰囲気のJDを発見!
この子に決めた!ということで後ろを追う。
「ちょっと前に出てから、こんばんは!、でいくぞ。」
「よし、抜いた。声かけるぞ!かけるぞ!かけるぞ…」
かけられない!!!
「おい、声出せ俺!」
かけられない!!!
いわゆる地蔵である。
「声をかけて無視されたらどうしよう」
「暴言吐かれたらどうしよう」
「周りに笑われる」
と言った感情から声がかけられないのだ。
出撃前に色々情報は集めていたため、地蔵自体は知っていたが、俺ならそんなん余裕だろ!くらいに思っていた。
だが現実はそんなに甘くない。
めちゃめちゃ怖い笑
結局その日は、三時間ほど渋谷の街をブラブラし、何人もの女の子をストーキングしただけで終わってしまった。
この日の日記にこう書いてあった。
「今日は渋谷ハロウィン初出撃。正直ナンパ舐めてた。普通に声掛けできるナンパ師マジで尊敬する。メンタル強すぎんだろ笑笑。ボーナスゲームと言われるハロウィンですら、俺はこのざまか。足が痛い。メンタル面もかなりしんどい。ナンパ全然楽しくない。俺はこのまま活動続けられるのだろうか」
これが僕の苦い苦い初出撃である。
本当に何もできなかった。